「最高等級」と書いてあるけど、結局なにがすごいの?
新築戸建の物件情報を見ていると、
「住宅性能評価取得」
「耐震等級3」
「4分野6項目で最高等級」
こんな言葉を目にすることがあります。
なんとなく「性能が良さそう」「しっかりした家なんだろうな」というイメージは持てても、「じゃあ、具体的に何がどれくらい違うの?」というと、よくわからない方も多いのではないでしょうか。
家の性能は、外観写真や間取り図だけではなかなかわかりません。
おしゃれな外観や広いLDKなら写真を見ればわかりますが、
「地震にどれくらい強いのか」
「強風にはどれくらい耐えられるのか」
「建物を長持ちさせるためにどんな対策がされているのか」
といった部分は、見た目だけでは判断できません。
そこでひとつの判断材料になるのが、住宅性能表示制度です。
今回は、当社でご紹介している対象の新築戸建で取得している、
住宅性能評価4分野6項目の最高等級についてご紹介します。
最高等級が、実際どれくらいの性能なのか。
ひとつずつ見ていきましょう。
1.そもそも「住宅性能評価」ってなに?
住宅性能評価を簡単に言うと、
「住宅の性能を、共通のルールで評価した成績表」
のようなものです。
住宅性能表示制度では、国に登録された第三者機関が、定められた基準に基づいて住宅の性能を評価します。
つまり、「この家、地震に強いですよ!」と住宅会社が自分でアピールするだけではなく、
第三者の目で、共通の基準に沿って性能をチェックする仕組み
ということです。
住宅にはさまざまなメーカーや工法があります。
それぞれが違う言葉で「丈夫」「高性能」「安心」と説明していたら、住宅に詳しくない方が比較するのは大変ですよね。そこで、
「耐震性ならこの基準」
「劣化対策ならこの基準」
というように共通のものさしを用意し、住宅の性能を比較しやすくしたのが住宅性能表示制度です。
いわば、住宅の性能を“見える化”するための制度。
これから長く暮らすマイホームだからこそ、見た目や価格だけではわからない部分を確認するための大切な判断材料になります。
2.「4分野6項目で最高等級」ってどういうこと?
今回ご紹介する新築戸建では、住宅性能評価のうち次の4分野・6項目で最高等級を取得しています。
【構造の安全性】
・耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)……等級3
・耐震等級(構造躯体の損傷防止)……等級3
・耐風等級……等級2
【劣化の軽減】
・劣化対策等級……等級3
【維持管理・更新への配慮】
・維持管理対策等級……等級3
【空気環境】
・ホルムアルデヒド対策……等級3
これだけ見ると、「3ばっかりじゃん」「ていうか、2もあるじゃん」
……と思いますよね。
でも、すべての項目が「3段階」というわけではありません。
たとえば耐風等級は、等級2が最高等級なのです。
つまり大事なのは数字そのものではなく、それぞれの評価項目における一番上の等級を取得しているということ。
ここからは、それぞれがどんな性能なのかをもう少し具体的に見ていきます。
3.耐震等級3【倒壊等防止】― 大きな地震でも倒壊・崩壊しにくい家
まずは、住宅性能の中でも気になる方が多い「耐震性能」です。
耐震等級には、「倒壊等防止」と「損傷防止」という2つの評価があります。
名前が似ていますが、見ているポイントが少し違います。
まず「倒壊等防止」は、その名の通り、大きな地震が発生したとき、建物が倒壊・崩壊しにくいかを見るものです。
●等級1
数百年に一度程度発生する地震力に対して、倒壊・崩壊しない程度。
これが建築基準法で求められる水準です。
つまり等級1だから「弱い家」ということではありません。
そもそも等級1の時点で、建築基準法に基づいた耐震性能が求められています。
では、最高等級の「3」はどれくらいなのか。
●等級2
等級1で耐えられる地震力の1.25倍に対して、倒壊・崩壊しない程度。
●等級3
等級1で耐えられる地震力の1.5倍に対して、倒壊・崩壊しない程度。
つまり、建築基準法で求められる耐震性能を基準に、さらに高い地震力を想定したものが耐震等級3ということです。
地震の多い日本で、マイホームを選ぶうえで耐震性能は無視できません。
特に新築戸建の場合、
「見た目が好き」
「間取りが使いやすそう」
「立地がいい」
だけではなく、もし大きな地震が起きたとき、この家はどうなのか?という視点も持っておきたいところです。
その性能を客観的な基準で確認できるのが、耐震等級です。
4.耐震等級3【損傷防止】― 「倒れない」だけでなく「壊れにくさ」も見る
もうひとつの耐震等級が、構造躯体の損傷防止です。
先ほどの「倒壊等防止」が大きな地震による倒壊・崩壊を防ぐ性能を見るのに対し、こちらは、地震によって建物が大規模な修理を必要とするような損傷を受けにくいかを評価しています。
●等級1
数十年に一度程度発生する地震力に対して損傷を生じない程度が基準。
東京を想定した場合、震度5強程度に相当するとされています。
●等級2
等級1の1.25倍の地震力に対して、損傷を生じない程度。
●等級3
等級1の1.5倍の地震力に対して、損傷を生じない程度。
となっています。
ここで覚えておきたいのは、
耐震性能は「倒れなければOK」という話だけではないということ。
建物が倒壊しなくても、柱や梁などの構造部分に大きな損傷が生じれば、その後に大規模な修理が必要になる可能性があります。
住宅性能評価では、「大地震のときに倒壊・崩壊しにくいか」だけではなく、「より頻度の高い地震に対して、大きな損傷を受けにくいか」という視点からも評価されています。
“命を守るための強さ”と、“住まいを守るための強さ”。
この2つの耐震性能で最高等級3を取得している、と考えるとわかりやすいかもしれません。
5.耐風等級2 ― 実は地震だけじゃない。「強風」にも最高等級
三重県で住宅を探すなら、地震とあわせて考えておきたいのが、台風や強風への備え。
そこで確認したいのが「耐風等級」です。
耐風等級は、暴風に対して、住宅の構造躯体が倒壊・崩壊・損傷しにくいかを評価するものです。
耐風等級は「1」と「2」の2段階。
つまり、等級2が最高等級です。
●等級1
・極めて稀に発生する暴風による力に対して倒壊・崩壊しない
・稀に発生する暴風による力に対して損傷しない
という基準があります。
住宅性能表示制度では、極めて稀に発生する暴風を概ね500年に一度、稀に発生する暴風を概ね50年に一度程度として評価します。
そして最高等級となる●等級2では、
等級1で想定される暴風による力の1.2倍
に対して、倒壊・崩壊や損傷を生じない程度とされています。
「住宅性能=耐震」と思われがちですが、日本で暮らしていると台風や強風も身近な自然災害です。
特にマイホームは数十年という長い期間住むもの。その間にどんな天候に遭遇するかはわかりません。
だからこそ、地震だけではなく、風に対する構造の強さも客観的に評価されている。
これも安心材料のひとつです。
6.劣化対策等級3 ― 「長く使う」ための対策も最高等級
次は、劣化対策等級。
これは名前だけ聞くと少し難しそうですが、かなり簡単に言えば、「家の骨組みを、できるだけ長持ちさせるための対策がどのくらいされているか」を見る評価です。
住宅は完成した瞬間が一番新しく、そこから少しずつ年月を重ねていきます。
木造住宅であれば、湿気や腐朽、シロアリなどへの対策も重要です。
そこで住宅性能表示制度では、構造躯体などに大規模な改修工事が必要になるまでの期間を延ばすため、どの程度の対策が講じられているかを評価しています。
●等級1
建築基準法に定められた対策が講じられている。
●等級2
通常想定される自然条件・維持管理のもとで、2世代、おおむね50~60年まで、大規模な改修工事が必要となるまでの期間を延ばすための対策が講じられている。
●等級3
通常想定される自然条件・維持管理のもとで、3世代、おおむね75~90年まで、大規模な改修工事が必要となるまでの期間を延ばすための対策が講じられている。
最高等級3になると、「3世代」という非常に長い期間を想定した劣化対策になっています。
もちろん、「75~90年間、絶対に修理がいらない」という意味ではありません。
住宅は、外壁や屋根、設備などを含めて定期的な点検・メンテナンスが必要です。
ここで評価しているのは、あくまで構造躯体等の大規模改修が必要になるまでの期間を延ばすための対策です。
それでも、「購入した瞬間だけ良ければいい家」ではなく、長く住み続けることを考えて、建物の劣化を抑える対策がされているというのは、マイホーム選びでは大きなポイントです。
7.維持管理対策等級3 ― 将来の「点検・修理のしやすさ」まで考えた家
家は建てて終わりではありません。
長く暮らしていれば、いつかは設備の点検や補修が必要になります。
そこで評価されるのが、維持管理対策等級です。
対象になるのは、専用の給排水管・給湯管・ガス管など。
つまり、普段はあまり見えないけれど、暮らしを支えている配管類のメンテナンスのしやすさを見る評価です。
●等級1
等級2・3に該当しない仕様。
●等級2
配管をコンクリートに埋め込まないなど、維持管理を行うための基本的な措置が講じられている。
●等級3
掃除口や点検口を設けるなど、維持管理を容易にすることに特に配慮した措置が講じられている。
これ、地味に見えますよね。
でも実際に家に長く住むことを考えると、とても大切です。
たとえば配管に不具合が発生したとき。
点検や補修をするために建物を大きく壊さなければならない家と、点検・補修しやすいようあらかじめ考えられている家。どちらが将来安心でしょうか。
マイホームは、「壊れないようにすること」だけでなく、「何かあったときに直しやすくしておくこと」も大切。
維持管理対策等級3は、そんな将来のメンテナンスまで考えた評価です。
8.ホルムアルデヒド対策等級3 ― 毎日吸う「室内の空気」にも配慮
最後は、ホルムアルデヒド対策。
これは、住宅の内装材などから発散するホルムアルデヒドをできるだけ少なくするための対策を評価するものです。
ホルムアルデヒドは、建材や接着剤などから発散することがある化学物質のひとつ。
住宅性能表示制度では、居室の内装仕上げや天井裏などからのホルムアルデヒドの発散量について評価します。
●等級1
等級2・3以外。
●等級2
ホルムアルデヒドの発散量が少ない仕様。
●等級3
ホルムアルデヒドの発散量が極めて少ない仕様。
等級3では、JISまたはJASのF☆☆☆☆相当以上が基準となります。
「F☆☆☆☆」は、新築住宅を見ていると仕様書などで見かけることがありますが、「なんの星?」と思っていた方もいるかもしれません。
これは建材から放散されるホルムアルデヒドに関する表示で、F☆☆☆☆は発散量が最も少ない区分です。
家族が毎日長い時間を過ごす室内だからこそ、地震や台風に対する「強さ」だけではなく、室内の空気環境に関わる部分まで評価されているということも知っておきたいポイントです。
9.6項目をものすごく簡単にまとめると?
ここまで少し詳しく説明しましたが、「結局どういう家なの?」というところを、ものすごく簡単にまとめてみましょう。
1.耐震等級3【倒壊等防止】
→ 大きな地震でも倒壊・崩壊しにくい。
建築基準法レベルとなる等級1の1.5倍の地震力に対して倒壊・崩壊しない程度。
2.耐震等級3【損傷防止】
→ 地震で大きく壊れにくい。
等級1の1.5倍の地震力に対して大規模な修理が必要となるような損傷を生じない程度。
3.耐風等級2
→ 台風や強風にも強い。
等級1で想定する暴風による力の1.2倍に対応する最高等級。
4.劣化対策等級3
→ 家の骨組みを長持ちさせるための対策がしっかりしている。
通常想定される条件のもと、3世代・おおむね75~90年を見据えた劣化対策。
5.維持管理対策等級3
→ 将来の点検・修理がしやすい。
給排水管などを点検・清掃・補修しやすいよう、特に配慮された仕様。
6.ホルムアルデヒド対策等級3
→ 室内の空気環境にも配慮。
ホルムアルデヒドの発散量が極めて少ない、F☆☆☆☆相当以上の建材を使用。
こうして見ると、「地震に強い家」だけではないことがわかります。
災害への強さ。
建物の長持ちしやすさ。
将来のメンテナンス。
そして室内の空気環境。
長く暮らす住宅だからこそ気になるポイントを、さまざまな角度から評価しています。
10.「住宅性能評価あり」は、家選びのわかりやすい判断材料
新築戸建を探していると、駅からの距離、土地の広さ、間取り、駐車台数、日当たり、価格など、チェックすることがたくさんあります。
もちろん、どれも大切です。
でも、もうひとつ見てほしいのが、「その家そのものの性能」です。
完成した住宅を内覧して、
「きれい!」
「LDK広い!」
「収納いっぱい!」
というところまでは自分の目で確認できます。一方で、
「地震にどれくらい強いの?」
「劣化対策は?」
「配管のメンテナンスはしやすい?」
といった部分は、見学しただけではなかなかわかりません。
だからこそ、第三者機関が共通の基準で評価する住宅性能評価が、ひとつの判断材料になります。
しかも住宅性能評価には、「設計住宅性能評価」と「建設住宅性能評価」があります。
設計住宅性能評価は、設計図書などをもとに住宅の性能を評価するもの。
建設住宅性能評価は、施工段階や完成段階の検査を通じて評価するものです。
つまり、「図面上ではこういう性能の予定です」だけで終わらず、実際の建築段階でも確認する仕組みがあるということです。
新築戸建を比較するときは、「住宅性能評価取得」という文字だけを見るのではなく、どの項目で、どの等級を取得しているのかまでチェックしてみてください。
11.建売住宅だからこそ、「数字で見える性能」は大切
建売住宅は、注文住宅と違って、すでに建物の仕様が決められています。
完成済みの物件であれば、購入する方が構造や使用する建材を一から選ぶことはできません。
だからこそ、「最初からどんな性能を備えている住宅なのか」を確認することが大切です。
住宅性能評価があれば、住宅会社独自の表現だけではなく、共通の基準を使って性能を確認できます。
たとえば2つの住宅を比較するとき、「地震に強い家です」という説明だけより、「耐震等級3を取得しています」と数字で示されているほうが比較しやすいですよね。
さらに、耐震性能だけを見るのではなく、耐風・劣化対策・維持管理・空気環境まで含めて最高等級を取得している。ここが、弊社でお取り扱いしている新築戸建の大きなポイントです。
住宅購入は、人生の中でも大きなお買い物。
価格や間取りだけでなく、「この家で、この先何十年も暮らしていく」という視点で、住宅そのものの性能にも目を向けてみてください。
12.「最高等級=絶対に何も起きない」ではありません
ここは、とても大切なので最後にひとつ。
住宅性能評価で最高等級を取得しているからといって、
「どんな地震でも絶対に壊れない」
「台風でも絶対に被害が出ない」
「何十年間もメンテナンス不要」
……という意味ではありません。
住宅性能評価は、あくまで定められた条件・基準に基づいて住宅の性能を評価する制度です。
実際の自然災害は規模や地盤、立地条件などによって被害の状況が変わりますし、住宅を長く良い状態に保つためには適切な点検やメンテナンスも必要です。
それでも、「なんとなく丈夫そう」ではなく、国が定めた共通の基準に沿って、第三者機関による客観的な評価を受けている。
これは住宅選びをするうえで、ひとつの大きな安心材料になります。
13.まとめ|間取りや価格だけじゃない。「家の成績表」も見てみよう
マイホーム探しでは、どうしても目に見える部分に注目しがちです。
広いLDK。
たっぷりの収納。
使いやすいキッチン。
駐車スペース。
おしゃれな外観。
もちろん全部大切です。
でも、その家で暮らすのは数か月ではなく、これから何年、何十年。
だからこそ、目には見えにくい「住宅そのものの性能」も、ぜひ物件選びの条件に加えてみてください。
スマイルアップ不動産でお取り扱いしている新築戸建では、住宅性能評価4分野6項目で最高等級を取得。
・耐震等級(倒壊等防止)……等級3
・耐震等級(損傷防止)……等級3
・耐風等級……等級2
・劣化対策等級……等級3
・維持管理対策等級……等級3
・ホルムアルデヒド対策……等級3
地震や強風に対する強さだけではなく、建物の劣化対策、将来のメンテナンスのしやすさ、室内の空気環境まで。
「安心して、長く暮らす」ための性能が、数字として確認できる住宅です。
物件情報を見ていて、
「住宅性能評価ってどこを見ればいいの?」
「この物件は何等級?」
「同じ価格帯の新築戸建で、性能も比較したい!」
という方は、お気軽にスマイルアップ不動産へご相談ください。
間取りや立地、価格だけではわかりにくい住宅性能についても、できるだけわかりやすくご説明します。
せっかくのマイホーム。
見た目も、価格も、そして『中身の性能』もしっかり比べて選びましょう。